制作事例:漫画の手法を使って、就活生向けサービス「ABABA」さまの広告クリエイティブを制作しました

2023年4月21日

就職活動の過程を評価するスカウト型サービス「ABABA」さまよりご依頼いただき、サービス内容を紹介する漫画広告を制作しました。

「ターゲットである就活を控える学生たちに興味を持ってもらうため、スワイプ式の漫画クリエイティブを制作したい」とのご相談でした。

弊社は、手描きを活かしたクリエイティブの制作を得意としています。これまでも、ビジュアルレポートをはじめとして、デジタル+手描きの表現を用いたクリエイティブ制作を何度も行ってきました。

ビジュアルレポート
ビジュアルレポートとは、イラストや図解、タイポグラフィ(文字を読みやすく、美しく見せる方法)などの視覚表現を効果的に使用しながら、状況や情報を伝える手法です。

しかし、さすがに漫画の制作は今回が初めて。これまで開発してきたビジュアルレポートの技法を活かしつつ、初めての漫画制作に挑戦することに!

制作を担当した野元が、ドキドキの制作プロセスをご紹介します。

漫画広告の制作の流れ

ご依頼いただいたクリエイティブは、2種類ありました。

1つ目は、ABABAさまのサービス内容を紹介する6ページの漫画
もう一つは、就活での悩みを紹介し、それに対してABABAさまのサービスを利用することで生まれるメリットを紹介する、2枚1組構成の「就活あるある」です。

ABABAさまに大まかなストーリーの組み立てをしていただき、弊社でクリエイティブを制作するという流れです。
まず、初回の打ち合わせでは、制作の目的や打ち出したいストーリーを共有いただきました。ターゲットの細かい属性や今回の広告で与えたい印象など、具体的なヒアリングをさせていただきました。

それらをもとに、まずはラフを制作していきます。

ラフ制作

ABABA 漫画 ラフ

この時点では彩色をせず、セリフや、登場人物の表情など、要素の確認をしていきます。漫画では、コマ割りや間の取り方でテンポが決まっていきます。制作者一人の視点だけでなく、社内メンバーの視点も入れてチェックしていきます。

話のテンポについていけるか、出したい印象と表現が合っているかなど確認し、クライアントチェックへと進んでいきます。

ABABA 就活あるある ラフ

「就活あるある」は、クライアントさまのご希望のタッチがあったため、それに沿ってラフ制作をしていきました。こちらでは、リアルな表情でインパクトのあるタッチを目指しました!

【清書】

ラフにてタッチや話の流れ、テンポを確認後、清書に入っていきます。
清書では、ラフをもとに線をはっきりさせ、トーンを貼ったり、フォントの差し替えをします。

トーンとは、漫画制作で使われる素材のことです。模様や柄が描かれており、見栄えや雰囲気を表現するのに使われます。手描きだけではなく、背景や表情にトーンを使うことで、より効果的に視覚に訴えることができます。また、トーンを使うことで漫画らしさが出てくることもポイントです。

ABABA 就活あるある 清書

「就活あるある」の方は漫画ではないので、一枚でインパクトを残し、見た人をひきつけなければなりません。そのため、何パターンものトーンを試し、どれが最も印象に残るかを検証していきました。

【彩色】

最後に彩色に入ります。一般的に、漫画はモノクロが多いのですが、今回は広告用ということもあり、SNSのタイムラインなどで流れてきた時に印象に残るよう彩色をしていきました。彩色をすることで、モノクロの際に貼っていたトーンを調整したり、登場人物の表情、光や影の表現を微調整しました。

ABABA 就活あるあるカラー清書

「就活あるある」では、彩色をしつつも、所々モノクロ表現を入れることで印象を強めるため、白黒のトーンを取り入れました。当初は、背景にも色をつける案で進めていたのですが、それでは登場人物の絶妙に憎ったらしい表情や、絶望感が埋もれてしまうのでは? という懸念が出てきました。

そこで、背景の彩色はカットし、あえてモノクロのトーンを使用することで登場人物たちの表情が浮き出て、見た人に衝撃を与える案をご提案しました。

ABABAさまとも綿密にやりとりをしながら、どの表現がいいかを検証していきました。

漫画広告の運用が始まりました!

制作したクリエイティブは、主にTwitterやInstagramにて広告運用が始められています。

運用開始以降、サービス紹介漫画は30万回以上、「就活あるある」は70万回以上の表示回数を記録しています。

弊社では、クリエイティブを制作したらそこで終わりではなく、その後どのように運用されているのか、効果は出ているのかについてもクライアントさまにヒアリングをしていきます。制作して終わりではなく、運用後にクライアントさまの狙った効果が出てこそ、弊社が制作する意味があると考えているからです。

ABABAさまとの制作プロセスでは学びも多く、また一つ成長の機会をいただけたと感じています。制作したものを一方的にチェックしていただくだけでなく、どうすれば最も効果的な表現になるのかを、共に考えながら進めることができました。

漫画を使った広告の制作は、事業やサービスだけでなくコミュニティの紹介でも効果的になりそうです。

漫画広告の制作について気になる方は、お問い合わせよりご連絡ください。