ロゴデザインの制作過程と込めた想い / 株式会社といろ様

2021年8月20日

株式会社といろ様(以降、といろ)の企業ロゴを、ラブソルがデザインさせていただきました。

といろの代表を勤める齋藤綾治(さいとう・りょうじ)さんは、ストレングスファインダーコーチ。

ストレングスファインダーとは、177個の質問を元に導き出される「34の資質の組み合わせ」により、個人の強みを知るツールのことです。

りょうじさんはこれまで、ストレングスファインダーの読み解きとコーチングを通し、多くの方に「自分自身を知るきっかけ」を提供してきました。

受講者の方や近しい方には「りょうじさん」の愛称で親しまれています。

ラブソルも以前、りょうじさんに社内研修をご依頼させていただきました。一人一人の強みやチームで働くうえで互いが大切にしていきたいことを、丁寧に読み解いていただきました。

その様子や感想はこちらの記事でご紹介しています。

そんなりょうじさんの活動を、ラブソルは、WEBサイトや名刺の制作を通してサポートしてまいりました。

https://10potential.co.jp/

この度、法人を設立されるということで、ロゴと名刺の制作をご依頼いただいたのです。

こちらの記事ではロゴの制作過程と、ロゴ込めた想いを、デザインを担当した小野寺がご紹介します。

1.コンセプトと「らしさ」を掛け合わせ、素直に落とし込む

「社名は”といろ”にします」

りょうじさんからそう伺った瞬間、わっといくつかのイメージが湧き上がりました。

「十人十色」「カラフル」「やさしい」「やわらかい」「寛容」「受容」

「といろ」は、りょうじさんのお人柄やお仕事に、よく馴染む言葉・イメージだな、と感じました。

「といろ」を起点にした既にコンセプトして揺るがない強さを持っていたので、私はとにかくそれを純度の高い状態でかたちに落とし込むこと、そしてりょうじさんの「らしさ」を本質的な部分から掴みとり織り込むことに集中しようと決めました。

〈りょうじさんよりいただいた、株式会社といろのコンセプト〉
一人ひとりが内面に持つ多彩な才能を見出し育てる会社

〈「といろ」の意味〉
・十人十色から取った「といろ」
・一人ひとりの内面にも豊かな才能がある、という意味での「といろ」
・可能性を拓いていった先に待つ、彩り豊かな世界という意味での「といろ」

2.一般的なイメージを守りながら裏切る

「といろ ロゴ」とグーグルで画像検索を検索をすると、10種類の色を使ったカラフルなイメージが出てきます。

私も、はじめに「といろ」と耳にした時「カラフル」「十色」というイメージを抱きました。

このような、いわゆる「一般的なイメージ」は非常に大切です。

言葉と、イメージ(絵)とをピタリと重なり合うことで、人の心にすっと届くものになります。逆に、言葉とイメージが乖離してしまうと、受け取った人は混乱してしまいます。

今回「カラフル」「十色」この二つの要素はしっかりと盛り込んでいこうと決めました。

しかし、完成版のロゴをご覧いただくとわかるように、色数はそう多くはありません。濃度の異なる紺色を5色のみ使用しています。

この決して多く見えない色数に、りょうじさんの「らしさ」を込めました。

それはどういうことか?

りょうじさんは、カラフルで賑やかというよりも、どちらかというと、シンプルで落ち着いた雰囲気の方です。色数はなるべく増やさずに「カラフル」「十色」を表現したいと考えたのです。

3.アイディアをかたちにする

色数はなるべく増やさずに「カラフル」「十色」を表現する。

決めたものの、この段階ではどうするかはまでは決まっていません。

悩んだ私は、りょうじさんの本質に改めて迫ってみることにしました。

りょうじさんは、人の微細な違いを大切にされる方です。これまでの講師として来ていただいた社内研修や、WEB・ロゴ制作のヒアリング時に、そう強く感じました。

「あなたは赤色、あなたは青色」と決めつけるのではなく、「青は青でも少し白みがかった、あなただけのやさしい青色ですね。」と、自分さえも見逃してしまうような違いと魅力に目を向け、気づかせてくださる。時にはストレングスファインダーというツールを用いて、時にはりょうじさん自身の優しさで。

そう思い至った時、ふわふわとしたアイディアが一気にかたちを帯びて来ました。

微妙に色の違いをみとめる。(同じトーンの微妙な色の違い)
それによってチームの間に美しい「流れ」が生まれる。(グラデーション)

りょうじさんが、ストレングスファインダーコーチとして普段やっていらっしゃることを、色とグラデーションで表現しました。

さらに、5色のグラデーションを左右反転させ、繰り返すことで、「十」という数字の印象を与えつつも、シンプルな印象を残すことができました。

4.提案

この案に、グラデーション円(循環)のアレンジを加えたa’案、「ToiRo」を10のパーツに分け、人同士が支え合い存在する様子を表現したb案、「といろ」を同じく10のパーツに分け、星(ストレングスファインダーのTOP5の資質は特にに大事とされ、しばしば星で表現される)を表現したc案を加え、りょうじさんに提案させていただきました。

ZOOM上でざっくばらんに話をしながら、a案の方向性で行くことに決まりました。どれも我が子のように愛のこもった案でしたがaが特に、りょうじさんやこれからの「といろ」にしっくりくると感じていたので、非常に嬉しかったです。

こちらのロゴは早速WEBサイトや名詞に使用いただいています。

これからもラブソルは、りょうじさんのご活躍を全力でサポートしてまいります!

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2021年8月20日(金)、りょうじさんの初の著書が発売されました。タイトルには「公務員」とありますが、チームで働くすべての方に読んでいただきたい一冊です。書店やオンラインショップで見かけた際には、ぜひお手に取ってみてください。